「内定式」って一体どんなものでしょう?
ウィキペディアの説明によると
「内定式(ないていしき)とは、就職活動において企業が選考活動で内定を決めたことで内々定となった学生に対して、倫理憲章で定められた解禁日である10月1日以降に正式な内定通知を渡すことを目的として実施する式典。 内定式に出席した学生は「採用内定書」を受け取り、「承諾書」を提出する。」とあります。
「承諾書」に署名捺印をすることによって正式に企業は内定者を採用したことになります。
「採用内定書」には法的な拘束力はありませんが、社会通念的に合理的な理由がないと企業側は内定を取り消すことができないことになっています。
内定は労働関係が成立したことを意味しますので内定取り消しは解雇と同じ扱いになります。
また内定者も10月1日時点で2つ以上の内定を受けているとしたらルール違反になります。
10月1日までに1社に絞らなければなりません。
なぜ解禁日が決まっているのか
ところで内定の解禁日はなぜ10月1日以降なのでしょうか?
経団連には「新規学卒者の採用選考に関する倫理憲章」というものがあり、勉学が本分の学生があまり早く就職活動をしないように定めています。
この倫理憲章が企業の内定解禁を10月1日と定めているため、内定式は10月1日以降となるわけです。
「採用内定書」を受け取るまでは「内々定」という状態です。
この状態であれば数社から内々定をもらうこともできますし、内々定を辞退することもできます。
さて、内定式を一度でも経験しているとどんなものか分かりますが、新卒者の場合は、内定式は初めて参加することになります。
そんなに場数を踏むような式ではないため、初めて内定式に参加する場合、内容はどんなものだろう、服装は何を着ていけばよいのだろう、と不安な気持ちになるかもしれません。
人生の門出ともなる大事な行事ですので失敗はしたくないものです。
この記事では初めて内定式に参加する学生のみなさんが安心して内定式に臨めるように、内定式の内容、服装について解説いたします。
内定式ではどんなことが行われるのでしょうか?
前述のように内定式とは「「採用内定書」を受け取り、「承諾書」を提出する。」ということが主なことですが、会社の社長や取締役も出席しますし、先輩社員や動機の内定者とも顔を合わせる最初の機会となります。
内定式は会社側の挨拶(社長や役員)、内定授与式、事務手続き、そして内定者の自己紹介がある企業も多いようです。
自己紹介や今後の抱負ということで発言の機会があるかもしれません。
前もって準備しておけばその場でどぎまぎしなくて済みます。
発言するときは長くなく簡潔であるなら好印象を与えることができます。
内定式が終わると懇親会(食事会)を行う企業が多いようです。
内定式に参加するときに相応しい服装とは
内定式にはどんな格好で行けばよいでしょうか?
ズバリ、就職活動で着ていたリクルートスーツを着ていけば問題ありません。
髪型や身だしなみを整え、靴もきちんと磨いてから臨みましょう。スーツやシャツにシワや汚れがないことも確かめましょう。
内定式の案内状にどんな服装をすればよいか書いてある場合もありますので、その場合は案内状に従いましょう。
例えば「服装は自由」「私服でお越しください」とある場合、どんな格好をすればよいでしょうか?
いわゆる「オフィスカジュアル」が良いでしょう。
男性の場合はジャケット着用、シャツにチノパン、女性の場合は白のブラウスにスカート、カーディガンといった服装です。
カジュアルと言ってもデニムやスニーカーはカジュアル過ぎますのでNGです。
逆に「フォーマルな服装で」と書かれている場合はどうでしょうか?
フォーマルと言っても冠婚葬祭ではないので普通のスーツであれば問題ありません。
持参するものは、案内状に書かれている場合はそれに従います。
特に指示されていなくても手ぶらで来るのではなく、一般的には筆記用具や印鑑を持っていくのが常識です。
またそれらを入れるきちんとしたカバンを持っていくのも社会人としてのマナーです。
また内定式のあとに懇親会や内定者同士の親睦会が行われる場合も多いので、財布にはいつもより多めの金額を入れておくことをお勧めします。
内定式での心構え
内定式は、最初に行われる社内的行事です。
第一印象というのはとても大切ですので、内定式での振る舞い方は入社後にも大きな影響を与えます。
採用面接時と違ってすでに採用されているという安心感から、気持ちが大きくなって懇親会で羽目を外したり、場違いな服装、派手な服装で出席したりするとひんしゅくを買いますし、後々の印象にも響く悪い意味で目立った社員となってしまいますので、そのあたりは十分注意しましょう。
内定式は欠席できるの?交通費や宿泊費は請求できるの?
内定式は大切な会社の行事ですので、よほどの事由がない限りは出席すべきです。
もしどうしても出席できない事由があれば、判った時点で早めに会社側に欠席することと理由を伝えておく必要があります。
10月1日または10月の初めには内定式のある会社が多いので予定を予め空けておくようにしましょう。
内定式出席のための交通費や宿泊費はどうでしょうか?
会社によりけりですので事前に確認することが必要です。
内定式の後は忘れずに採用先にお礼のメールを出そう
内定式が無事に終わりました。あとは4月1日の入社を待つばかりです。
友達との卒業旅行、楽しみですね。
ちょっと待ってください。
内定式の後は忘れずに採用先にお礼のメールを出すようにしましょう。
お礼のメールは、お世話になった人事担当者、時間を作ってくれた先輩社員に宛てて送りましょう。
同じ内容のメールを一斉送信するのではなく、宛先ごとに少し文言を変えてお世話になった方々に一人一人に送るようなメールが良いでしょう。
タイミングは、期間を空けずに内定式後1日以内に企業の勤務時間内に送るのがマナーです。
内容は簡潔に誤字脱字がないように書きましょう。
ネットで探せば「内定者懇親会のお礼メールの例文」がいろいろと出てきます。
参考にするのは構いませんが、コピペではなくてテンプレートとして使い、自分の言葉を入れると良いでしょう。
メールタイトルは簡潔ながらも誰から何のようでメールが来たのか、受け取る側がすぐに分かるものにしましょう。
例:内定者懇親会お礼 〇〇大学〇〇
お礼メールに対して返信が来た場合はどうでしょうか?
手短で良いので必ず返信をしましょう。
そして頂いた返信メールから間を空けずに行いましょう。
内定式ではあなたの立ち居振る舞いが見られています。
服装や姿勢で良い印象を与えることで入社後の日々をより充実させることができます。
そして何より内定式であなたも社会人としての一歩を踏み出すことになります。
内定式がどんなものかをよく理解して万全の準備で臨みましょう!