「紫外線アレルギー」を知っていますか。
日光に含まれる紫外線に対して肌がアレルギー反応を示してしまう症状のことです。
紫外線アレルギーのある人は、普通なら問題のないくらいの紫外線でも、簡単に肌に炎症を起こしてしまいます。
肌の赤みが増したり、肌に痛みやかゆみが出てきて湿疹のようになったり、ひどい時には水ぶくれになったりします。
このアレルギーは、大人だけではなく子どもにも発症します。
子どもさんをお持ちのお母さんとしては、子どもには決して経験させたくないと考えますよね。
紫外線を浴びなければ平気?
紫外線アレルギーを発症させないためには室内にいれば大丈夫でしょうか。
いいえ、紫外線はどこにでも届きますから、室内にいても紫外線アレルギーを発症することがあります。
紫外線アレルギーは1度発症してしまうと、完治するのは大変困難です。
ですから、先ずは発症しないように対策をすることが大切です。
子どもは大人よりも紫外線に対する防御力が弱いので、大人と同じように紫外線に当たっていると、大人よりも早く日焼けをしてしまいます。
人は18歳までに人生の半分の紫外線を浴びるといわれています。
子どもの頃に浴びる紫外線の量を少しでも少なくしておきたいものです。
そう考えると、子どもの頃から紫外線の対策をしておくことはとても大切なことだと思いませんか。
紫外線の対策するなら肌を覆うものが効果的
対策として考えられることは、紫外線が直接肌に当たらないようにすることです。
色の濃い衣服を着せてあげましょう。
ただし、色が濃ければ何でも良いというわけではありません。
真夏などには、熱中症の危険もあるので薄手の服や通気性の良いものを着せてあげましょう。
帽子の着用も忘れないでください。
また、日焼け止めの利用も効果があります。
子どもの肌に刺激をかけないように、紫外線吸収剤フリーのもの、保湿力のあるもの、石けんで落ちるものがおすすめです。
紫外線アレルギーが顔に起こりやすい理由とは?
紫外線アレルギーの症状は皮膚の色々な場所に出るのですが、顔は症状の起こりやすい場所と言えます。
理由としては顔の皮膚は他の部分よりも薄いことが考えられます。
顔は他の部分と違って服を着ることができないので、紫外線を浴びやすくなってしまいます。
また、日焼け止めに含まれている紫外線吸収剤も原因のひとつと考えられます。
紫外線吸収剤の効果は大きいのですが、その効果は子供にとっては刺激が強すぎて、紫外線アレルギーを発症させてしまうことがあるようなのです。
紫外線アレルギー対策として日焼け止めを使う場合は、紫外線散乱剤のみで作られているものの方が良いようです。
顔に起こりやすい理由ではありませんが、顔に起きている症状はすぐに目につくことから、紫外線アレルギーが起こる場所として顔をイメージしてしまうことがあるかもしれません。
受けておけば安心?紫外線アレルギー検査でわかること
しっかりと紫外線対策をしていたはずなのに、紫外線アレルギーのような症状が出てしまってなかなか収まらないという場合には、医療機関で紫外線アレルギー検査を受けてみてはいかがでしょう。
紫外線アレルギー検査は、皮膚科かアレルギー科のある病院で受けることができます。
実施していない病院もあるので、事前確認をしておくことが必要です。
症状が出た時の写真を用意しておくと、症状をうまく伝えることができます。
アレルギー検査では先ず光線過敏症検査を受けます。
この検査で、光線に対して異常が認められた場合、アレルギーの原因を特定するために血液検査やバッチテストの検査を行います。
紫外線アレルギーと診断された場合には、その原因に対して的確な治療を受けることができます。
紫外線のメリットも知っておきたい
紫外線が紫外線アレルギー発症の原因となるなんて聞いてしまうと、紫外線のデメリットばかりが気になってしまいますね。
しかし、紫外線には子どもの成長のためのメリットもあるのです。
紫外線は日光の中に含まれていますから、日光を浴びると自然と紫外線を浴びることができます。
紫外線を浴びるというとデメリットの印象が強いように思うので、ここでは日光を浴びるという風にいいますね。
日光に当たると、脳から“セロトニン”という物質が分泌されるようになります。
このセロトニンは、精神を穏やかに保ち、ストレスに対する耐性を強くしてくれるので、毎日を明るく元気に過ごすことができます。
さらに、セロトニンは夜になるとメラトニンという物質に変化し、寝つきを良くしてくれたり睡眠の質を上げてくれたりします。
つまり、日光に当たることにより、昼間は元気に過ごせて、夜はぐっすりと眠ることができるのです。
ぐっすりと眠ることができていると、成長ホルモンや、過剰なアレルギー反応を抑えてくれる副腎皮質ホルモンが分泌されることになります。
この2つのホルモンは子どもの体には欠かせないものです。
こんなことがわかると、適度に日光に当たることも必要なのだとわかりますね。
まとめ
紫外線アレルギーは発症すると完治するのは非常に困難です。
発症させないためには、紫外線が直接肌に当たらないような対策を必要です。
顔は皮膚が薄いので紫外線アレルギーが起こりやすい場所といえます。
日焼け止めなどで皮膚を守るのは効果的な方法ですが、日焼け止めが原因で紫外線アレルギーを発症することもあります。
日焼け止めは紫外線散乱剤のみで作られているものを使うことをおすすめします。
紫外線アレルギーが考えられるときは、紫外線アレルギー検査を受けることにより、その原因が特定され的確な治療を受けることができます。
受診の際には症状が出た時の写真などを持参すると、症状などをわかりやすく説明することができます。
紫外線と聞くと、紫外線アレルギーなどのデメリットばかりが頭に浮かんできますが、子どもの成長のために必要となるホルモンの分泌を促してくれるなどのメリットがあることも知っておきたいですね。