あなたは現在、
登記の手続きを司法書士に依頼しようと
考えておられますか？
これまで一度も登記の手続きを司法書士に
やってもらったことがない人であれば当然、
司法書士への報酬の相場がわからずに不安になりますよね。
不動産などは通常法務局で登記されていますが、
不動産の持ち主が変わると法務局で
名義変更の手続きをする必要があります。
では登記の手続きを司法書士に依頼すると
報酬は一体いくらかかるのでしょうか？
今回は司法書士への報酬相場や詳しい内訳について
ご紹介させていただきます。
司法書士の報酬に係る源泉税ってどういうもの？
あなたは司法書士に報酬を支払う場合に、
その報酬には所得税の源泉徴収をしなければならないことは
ご存知でしょうか？
これまで司法書士に報酬を支払った経験が一度もなければ、
司法書士の報酬に係る源泉税の意味はご存知ないことでしょう。
その前に所得税の源泉徴収とは、
一般的には給与または報酬を支払う人（会社社長など）が
従業員などの代わりに国に所得税を代理に納めることです。
今回の場合は会社経営者が、司法書士へ報酬を支払う時に、
報酬から先に所得税を差し引いて司法書士の代わりに
所得税を国に納めること、という意味です。
実は会社が、司法書士や税理士、弁護士などのような
公的な有資格者に報酬を支払う場合には、
その報酬に掛かってくる所得税の源泉徴収をする必要があるのです。
ちなみに報酬の名義はどんな名義（謝金、取材費、車賃、記念品代、酒こう料）でも関係なく、
仕事に対する報酬であれば所得税の源泉徴収の対象となります。
司法書士に対する報酬に掛かる所得税の源泉徴収の計算式とは？
司法書士の報酬に掛かる所得税の源泉徴収の計算式は、
まず最初に司法書士を通じて支払った
「登録免許税」「登記簿謄本の手数料」等は、
所得税の源泉徴収の対象から除外して計算をします。
つまり完全な報酬のみだけが所得税の源泉徴収の対象になります。
司法書士の報酬の所得税の源泉徴収 =
一回の報酬の支払金額から1万円を控除した残額×0.1(10％の税率)
となります。
ちなみに控除する1万円は、
一回ごとの委託契約ごとに毎回控除する必要があります。
司法書士の報酬基準の廃止後の算出方法は？
これまで司法書士に登記の依頼をされたことがある人であれば、
平成15年1月1日をもって司法書士の報酬基準は廃止されたことは
ご存知でしょう。
実は司法書士の業務は資格と専門性を問われる職業のため
これまで参入障壁が高く、
なかなか新規の司法書士が入り込みにくかった業界ですが、
司法書士の報酬基準が廃止されたことでそこに競争が生まれ、
報酬も司法書士事務所が独自に算出して良いことに変わりました。
では司法書士の報酬基準の廃止後の算出方法は
どのように変わったのでしょうか？
以下の３つの方法が主な報酬の新しい算出法です。
・旧報酬基準を元に報酬金額を算出
平成15年1月1日以前まで使われていた「旧報酬基準」は、
それまで司法書士の報酬を算出する基準として使われており、
内容は多岐にわたり細かな規定がされて
司法書士にもクライアントにもわかりやすい報酬基準でした。
・日司連報酬アンケートを元に報酬金額を算出
平成25年2月に日本司法書士連合会が全国の司法書士に
報酬に関するアンケートを行った結果、
全国を8ブロックに分けて調査して、
地域ごとに大よその報酬額が記載されています。
・報酬のひろばを参考にして報酬金額を算出
東京司法書士協同組合が発行している
「改訂版 報酬のひろば 司法書士報酬のあれこれ」
という冊子を元に報酬額を算出しています。
現在の司法書士の報酬額の算出法は主にこれら3つを
基準にした算出法が主流を占めているといわれています。
不動産登記した時の司法書士への報酬相場はいくらになる？
ところで現在、不動産登記した時の司法書士への
報酬の相場は一体いくらになるのでしょうか？
こちらでは不動産名義変更センターを基準に報酬の相場を算出しました。
①不動産仲介業者ありで、報酬は50,000円
不動産の購入を不動産仲介業者に依頼している場合。
②不動産名義変更を司法書士に全て任せると報酬は80,000円
こちらは「売買契約書の作成」「必要書類の収集」「所有権移転登記の申請」までの、
不動産名義変更手続きのすべてを司法書士にまかせた場合の報酬額です。
※上記の司法書士への報酬額は不動産名義変更センターを基準にしており、
それぞれの司法書士事務所では報酬額は異なります。
まとめ
今回は司法書士への報酬相場や詳しい内訳について
ご紹介させていただきました。
現在の司法書士事務所は、
報酬額の自由化により価格破壊が起こり、
「旧報酬基準」の頃に比べると
競争が生まれ格安になっています。
またインターネットを使った集客が増え、
顧客は気軽に報酬金額を確認することがでます。
報酬金額の見直しは、司法書士業界に
良い影響を及ぼしたといえるのではないでしょうか。
