実印と銀行印には、
・特別重要である
・滅多に使わない
という共通点があります。
なので、実際「同じものでもいいのでは?」と思う人も多いです。
分けている、という人でも明確な理由を持っていなかったり……。
そこで今回は、ちょっと真面目に実印と銀行印の違いについてご説明します!
実印と銀行印が同じだとダメなの?
先ほど出てきた疑問ですね。
結論から言えば、「ダメ」です。
その理由は、
「メリットがない」
からです。
「いや、大事な印鑑が一本で済むじゃないか」
と言われるかもしれませんが、
そのメリットは「印鑑代が1本分で済む」という程度です。
確かに実印や銀行印は大事なもので、
規格があったり壊れにくいものにしたいとなると、
少々お値段が張ります。
ですが、よっぽどいいものを買ったとしても
1本あたり一万円くらいのものです。
いや、一万円は捨てていいお金ではありませんが、
それ以上の損失が発生する可能性がある
とすれば?
銀行印は実印に比べれば出番が多いです。
銀行に口座を作るとき以外にも、
家賃や水道光熱費などの引き落としの手続きにも必要になります。
もし実印を使っていれば、
それだけ実印の印影が外部に出回ってしまう、
つまり偽造、悪用のリスクが高まるということです。
実印も銀行印も登録変更はできます。
印影が流出してしまった場合、
分けていればどちらかの登録を変更するだけでいいですが、
一本にしていた場合はすべての契約を変更しなければならなくなります。
印鑑自体の盗難や紛失の際もそうですね。
実印と銀行印の大きさって?決まりはあるの?
実印には大きさはもちろん、
使える字体や素材などにも決まりがあります。
ただし、これはお住いの自治体によって異なってくるので、
必ず役所・役場(窓口またはWebサイト)で確認してから作りましょう。
銀行印には明確な規定はありません。
ただ、実印に次いで重要な印鑑なので、
実印に準じるくらいのしっかりしたものを準備しましょう。
ですが当然、両者をほとんど同じに作ってはいけません。
使う時紛らわしいからですね。
……笑い事ではありませんよ!
異なる印をつけば契約はできませんし、
意図しない印影が流出する危険性も出てきます。
なのでちゃんと見た目で区別がつくようにしましょう。
わかりやすいのが大きさ(太さ)を変えたり、
違う素材のものを使ったりすることですね。
おすすめは、軸の色や素材を違うものにすることです。
素材や色が全く同じで大きさや太さが違うだけだと、
並べて見比べない限り区別はつかないことになります。
重要な印鑑ですので盗難や紛失を避けるために、
別々に保管するのが普通です。
使うたびに両方出してきたのでは手間もかかりますし、
なんだか不安ですよね。
なので軸の素材や色を変えて、
「この軸は銀行印だ」
みたいにすぐわかるようにしておく方がいいですね。
そういえば「認印」は銀行印と兼用していいの?
……ここまでの流れでこの質問ができるなら、
もう一度最初から読み直してきてください!
と言いたいくらい、ダメです。
認印はご存知の通り、
宅配の受け取りなどのちょっとした確認の際にバンバン使うものです。
つまり重要性が低い印鑑です。
口頭で確認したのでは証拠が残らないから、という程度のもの。
用途的に悪用が難しい(配達物を勝手に受け取るくらい?)ので、
名字が入っていればそこらの100円ショップで買えるもので構わないのです。
それを銀行印や、まして実印のような、
重要な契約ができる印鑑と兼用するなんてとんでもない!
実印や銀行印って、どこで買えるの?
実印や銀行印は、
そこらの店でさっと買えるものではありません。
むしろ、ここまでで散々説明した通り、
そんな手軽に手に入るものを使ってはいけません。
世界に一本の印鑑を、それぞれ作りましょう。
といってもそんなに身構えるようなことではありません。
はんこ屋さんにお願いして作ってもらうだけです。
インターネット上での注文を受け付けているところもありますので、
好みのところを探してみてください。
職人さんの手作りになる場合が多いので、
完成までに少々期間が必要だったりします。
引っ越しや結婚など、大きな転機を控えているなら
早めに注文しておきましょう。
まとめ
実印や銀行印は、
基本的に一生同じものを使い続けるものです。
良いものを作って、
大事にしてくださいね!