顎関節症(がくかんせつしょう)ってどんな病気なのでしょうか?
顎関節症の症状は、あごが痛む、口が開かない、
あごを動かすと音がする、といったものです。
実は日本人の2人に1人が一生の間に経験すると言われているのが
顎関節症です。
そして女性の患者数は男性の2~3倍だそうです。
軽度では自然に治る場合もありますが、
痛みが強い場合や口を開けられないという場合は
軽視してはいけない症状です。
このブログでは顎関節症でマウスピースの使用する、などで
痛みを解消する方法をご紹介します。
顎関節症でマウスピースはどのくらいの期間使用すべき?
顎関節症を抱えてらっしゃる方はつらい症状なのですが、
幸い命にかかわる病気ではなく、
日常生活にも著しい障害が出るものではありません。
適切な検査と診察、治療と自己管理によって、
症状を和らげることができます。
顎関節症の原因として、あごを動かす筋肉の痛みがある場合、
顎関節自体の痛み、顎関節の中の関節円板のずれ、
顎関節の骨が変形して出る痛みなどがあります。
あごを動かすと「ジャリジャリ」「ミシミシ」とか
「カクンカクン」という音が出ることがありますが、
音自体は膝や首や肩の関節が鳴るのと同じで、
特に治療をする必要はありません。
問題なのは口が大きく開けられなくなったり、
口を開けたり閉めたりする動きに痛みを伴う場合です。
ネットで検索すると、顎関節症を改善するには
マウスピースの使用が勧められていたりします。
もちろん自己流ではなくてきちんと診察を受けた上で
マウスピースを使用するようにしましょう。
ところで顎関節症は、何科で診てもらうのでしょうか?
意外に思えるかもしれませんが、歯科・口腔外科で
主に治療を行います。
一般的には顎関節症にはスプリント(マウスピース)による治療を行います。
上顎あるいは下顎の歯列にプラスチックのマウスピースを被せます。
1~2週間に1回のペースで通院して経過観察します。
通常2ヶ月ほど使用してからさらなる治療法を確認する
ことになります。
顎関節症にマウスピースは効果なし?お勧めできない場合とは
マウスピースを2ヶ月使用しても症状が改善されない、
という場合はどうすればよいのでしょうか?
そのような場合は、マウスピースの使用はお勧めできません。
歯の噛み合わせの悪さを理由に咬合調整といって
歯を削る治療が行われてきましたが、
これは元に戻せない治療ですし、
今では行わないほうが良い、
と日本顎関節学会が見解を出しています。
顎関節症の原因はコレだった!?
顎関節症の原因は、これまでは
ストレスとか歯の噛み合わせの悪さだとされてきましたが、
最近の研究ではTCH(Tooth Contacting Habit)といって
上下の歯と歯を接触させる癖というか習慣であることが
分かってきたのです。
つまりTCH(上下の歯と歯を接触させる癖)を
意識的に少なくすれば顎関節症は改善する、
ということです。
実は上下の歯と歯を接触させるとあごの筋肉は緊張状態になるのです。
リラックスした状態の上下の歯は1~3センチほど隙間が空いています。
TCHは首や肩のコリの原因となります。
TCHは就寝時の歯ぎしりとか、噛み締めではありません。
TCHは日中に集中や緊張した状況で、
上下の歯をわずかに軽く「くっ」と接触させる癖のことなのです。
パソコンや携帯の操作のときも無意識にTCH状態になることがあります。
ではTCHをしないようにするにはどうすればよいでしょうか?
意識して、上下の歯と歯を接触させないようにすることです。
部屋のあちこちに貼り紙をしてTCHにならないように
気をつけることもできます。
上下の歯と歯を接触した瞬間に離す、という条件反射が必要です。
そうしていくと就寝時の歯の接触も少なくなっていきます。
まとめ
顎関節症は多くの人が抱える症状です。
TCH(上下の歯と歯を接触させる癖)をなくすように
心がければ症状を改善することができます。
顎の痛みにサヨナラして笑顔になりたいものですね。