もし顎関節症になってしまった場合、
治療方法や治療費などさまざまなことが気になると思います。
擦り傷など身体の表面のケガと違い、
身体の中の治療ですし、しかも顔!
そこで顎関節症の治療期間や
手術を受けた場合の後遺症、
手術費の相場など具体的にまとめました。
顎関節症の治療期間はどのくらい?
顎関節症の治療にはいくつか種類があります。
治療方法によって治療期間も異なります。
ここでは2つの治療方法による治療期間を紹介します。
①スプリント治療の期間
スプリント治療はマウスピースを使った治療方法です。
症状が比較的軽い場合の治療法です。
治療期間は2~3か月くらいです。
その間、月に2回程度の通院が必要になります。
ただ改善には個人差があるので、
場合によっては年単位の通院が必要になります。
②矯正治療の期間
歯並びの悪さが顎関節症の原因になる場合は
歯の矯正治療が必要です。
この場合ワイヤーでゆっくりと歯並びを整える治療なので、
1年~3年程度かかります。
かなり年月を要するのが矯正治療の特徴です。
歯の矯正自体はすぐに整うのですが、
その段階でワイヤーを解いてしまうと歯が元の場所に戻ろうとする力が働き、
矯正前の歯並びに戻ってしまうのです。
なので、歯に正しい歯並びの場所を覚えさせるためにも
長期間の治療が必要になるのです。
その間、1か月に1~2回の通院をすることになります。
ワイヤーの点検や、ワイヤーがあって
歯がちゃんと磨けていない場所のクリーニングなど
丁寧な手入れをしなければなりません。
顎関節症の手術に後遺症の心配は?
顎関節症の手術は外科手術になります。
この場合、後遺症の可能性はありのでしょうか?
結果から言うと、あります。
それは顎関節症の手術が危険で難しいというわけではなく、
どんな手術でも100%安全の保障はできないという意味です。
顎関節症の手術も例外ではありません。
ここでは3つの後遺症のリスクをまとめました。
①切開時の細菌感染
外科手術だと切開するので、感染症の恐れがあります。
抗菌薬で処置しますが、細菌が入り込み炎症の原因になります。
②麻酔による麻痺
顎関節症の手術は麻酔を使います。
このとき麻酔の影響で神経系に麻痺が残る場合があります。
あご周辺の麻痺や運動機能の低下が挙げられます。
③大量出血
顔周りは血管が多い場所なので、
血管を損傷すると輸血が必要になるほどの大量出血が生じます。
輸血のリスクもありますが、
輸血した場合は予定よりも入院期間が長くなります。
顎関節症の手術費の相場は1万円~10万円以上!?
顎関節症の手術費の相場と手術以外の治療法と
その治療費を5つまとめました。
【手術方法と手術費】
①内視鏡手術の治療費
外科手術と違い大規模な切開はしないのが内視鏡手術です。
顎関節のズレを整えるため一部穴を空けますが、
手術費としては1万円~5万円程度が相場です。
もちろん、保険適用あります。
②外科手術の治療費
噛み合わせが悪くガタガタになった顎関節を
成形するときに外科手術が必要になります。
保険が適用されるといっても特殊な機材など使うので、
手術費だけで10万円くらいかかります。
場合によっては入院する必要もあるので入院代や、
定期通院費も加味するとそれ以上の治療費はかかります。
【手術以外の治療法と治療費】
①スプリント治療
手術をしない保存的治療の代表例として
マウスピースを使ったスプリント治療があります。
自身にあったマウスピースの成形費として
5000円程度かかります。
②歯を削り噛み合わせを直す治療
上下の歯が噛み合わない場合、
歯を削って噛み合わせを直す治療があります。
虫歯治療と工程も治療費もほぼ同じなので、
1回2000円前後です。
③矯正治療
歯並び自体を直す場合は、矯正治療が必要になります。
この場合、保険が適用されないので、
治療費はすべて自己負担。
平均して100万円くらいかかると言われています。
まとめ
いかがでしたか。
具体的な治療方法や術後の後遺症の心配など
少し怖い内容でしたが、
治療の良い面だけでなく、
リスクも理解したうえで治療することが大切です。